Q1 漢方薬は副作用がないので飲んでみたい。
A1 漢方薬にも副作用(=望ましくない作用)が出ることがあります。誤った漢方診断により薬の選択が間違っている場合や生薬成分そのものの副作用やアレルギーによるとされます。身体の状態は日々変化しますので、漫然と同じ薬を飲み続けないできちんと漢方的診察を受けながら治療を受けましょう。
Q2 漢方薬は飲みにくいですか。
A2 現代の果物や野菜は品種改良の技術により大変においしくなってます。今の人は昔の果物や野菜は食べられないかもしれません。くせのある味も料理法を工夫して少しでもおいしくいただくように、ハチミツを混ぜたり、ゼリーに溶いたり、工夫をして飲むのもよいと思います。本当ならよく味わって飲んでいただきたいのですが。
Q3 病院の婦人科で漢方薬をもらいました。同じものをいただけますか。
A3 基本的に漢方専門医の先生の処方は尊重するようにしています。またご本人が「これは自分の病状に合っている」と感じる処方は尊重し継続できるようにしております。漢方診断をせず西洋医学的診断名だけからの処方のときはあらためて診察・拝見させていただきます。
Q4 体脂肪を減らす漢方を買って飲んでます。ダイエットで漢方を飲んでます。
A4 「和漢箋の防風通聖散」や「小林製薬のナイシトール」でしょうか。防風通聖散は中国金代の「宣明論」の出典で、いまでいうメタボ体型の方の生活習慣病予防にも使われたようです。陽実症の方向きで便秘に有効ですが「やせ薬」ではありません。肥満改善には長い年月の生活習慣改善の継続が第一です。
Q5 ほかの飲み薬と漢方を一緒に飲んでよいですか。
A5 組み合わせによりますのでそのたびに医師か漢方薬剤師にご相談下さい。ある例では…感冒の急性期に葛根湯と鎮痛解熱剤を併用処方したとします。葛根湯では麻黄と桂枝という生薬で体を温め発汗を促し熱を改善させていきます。解熱剤を併用すると温めて発汗を促す効果が得られず、本来の葛根湯の効能を受けることができなくなります。逆に西洋薬の作用を補ったり副作用を減らしたりする組み合わせもあります。いつもこうだとうれしいですよね。
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